第19回 ル・エストロジェルの塗り方
2022年7月25日 人生100年
2022年7月25日
プリンラボ
ル・エストロジェルの塗り方
富士製薬株式会社 田口雄大 氏 太田孝二氏
更年期障害は、卵巣機能の低下によるエストロゲン欠乏、特にエストラジオールの欠乏に基づく症状であることから、その症状の改善にエストロゲンの補充が有効でありホルモン補充療法(HRT)という 国内初のエストラジオール外用ゲル材である「ル・エストロジェル」は肝初回通過効果を受けないという経皮吸収剤のもつメリットや安定した血中濃度が得られること、皮膚刺激の軽減や、肌の上に残らないという特徴がある。
エストラジオールを経皮的に吸収させることにより、エストラジオールの血中濃度を持続的に維持し、エストロゲン低下によって起こる症状を軽減 更年期障害および卵巣摘出による卵巣欠落症状としてみられる、ほてりおよび発汗の治療に用いられる。
主な効能または効果としては、
①更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)
②生殖補助医療における調整卵巣刺激の開始時期の調整
③凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期
②、③の効果が追加
使用方法および注意事項
・あらかじめ塗る場所をよく拭き、水分や汗を十分取り除く。清潔な手で使用
・朝もしくは入浴後、なるべく毎日同じ時間に塗る
・ポンプを奥のしっかりと止まるところまでしっかりと押し、片方の手のひらに1プッシュ量のジェルを取る
1日1プッシュの場合:手の中のジェルを片腕の手首から肩までの内側と外側の 全体にいきわたるようにしっかりと塗り広げる
1日2プッシュの場合:手の中のジェルを片腕の手首から肩までの内側と外側の 全体にいきわたるようにしっかりと塗り広げる。続けてもう1プッシュ量のジェルを手に取り、もう片方の腕に同様に塗り広げる
・腕に傷や湿疹、皮膚炎等(ひどい乾燥や日焼けなどによる皮膚炎も含む)がみられる場合には、 その場所を避けてジェルを塗る
・顔面、乳房、外陰部及び粘膜には塗らない
・ジェルを塗ったあとに、必ず手のひらを洗う。ただし、腕は塗ってから1時間は洗わない
・使用後は必ずポンプの先のノズルにキャップをかぶせ、更にボトルにフタをかぶせる
・約2分間待ちジェルを乾かしてから衣服を着る。乾いた後に衣服を着ても染みにならず、臭いもない
・ジェルを塗った直後はあとは、アルコールを大量に含む化粧品などの使用を避け、腕をほかの人にふれさせない
・ジェルにアルコールが含まれるため、塗ったあとは十分換気を行い、ジェルが乾くまで火気に注意し、喫煙は避ける
・1プッシュの量が少なかったり、塗る範囲が狭い場合は、薬剤本来の効果を得られない可能性があるため、 ポンプの奥の止まるところまでしっかり押す
・塗り忘れた場合は、気がついた時に、すぐに1回分を塗る。ただし、次の塗る時間が近い場合には1回分とばし、 次の時間に1回分を塗る。決して1回分より多くの量を一度に塗らない