医療法人社団ブロッサム 苗穂レディスクリニック

プリンシパル研究所

第42回 姿勢と骨盤底筋~呼吸を意識したセルフケア~

  2025年3月25日    人生100年

2025年3月25日

合同会社life ライフ・オステオパシー・センター

理学療法士 青山 花奈恵 氏

女性特有の不調のケアの専門家で合同会社ライフで全道3か所琴似、北見、千歳を拠点に保険外で活動しています。医療機関受診後診断はつかないが不調のある方、湿布だけなどの対症療法になった方の治療をしています。

女性は年齢加齢により体を痛めるのでまずは姿勢改善についてお話します。

姿勢により骨盤底筋の力の入れ方が変わります。

一般的には、骨盤底筋を締めるとよく言われるがその前に姿勢が大切です。

骨盤底筋群は全部で12個あります。インナーマッスルとは多裂筋、横隔膜、腹横筋、骨盤底筋群のことです。これらがしっかりと働くと尿もれ予防、骨盤臓器脱の予防、になります。股関節痛や腰痛がある方も骨盤底筋群が弱くなっていることがあります。原因は妊娠出産、加齢とともに椎間板軟骨の疲弊等です。

慢性腰痛患者さんは腹圧性の尿失禁が多いです。骨盤はアップライト姿勢により骨盤底筋群が働きやすいです。猫背は横隔膜の圧が直接骨盤底筋群に直接かかります。下腹がポッコリの方はこのケースが多いです。良い姿勢、アップライト姿勢をとることで予防が出来ます。

実技;猫背の姿勢と、座骨座りし、足を内側に保つ正しい姿勢の違いについて。背骨の柔軟性がないとこの姿勢はとれません。ヨガの猫のポーズ等が重要です。ハムストリングが固い(前屈して手が付かない方)は改善が必要です。次に腹式呼吸が大切です。

うしろで合掌、背中バックハンド左右ができますか?

準備段階として下記の4つの運動

①背骨の柔軟性;肩甲骨を動かす。下になったときに猫背になり、上になったら胸を張るように動かします。肘で大きく円を描きます。

②椅子に手をかけて後ろに向きます。腹式呼吸をします。吐きながら体を戻します。体をねじって吐きながら戻ります。

③両手をワイY ティーT ダブリュWと動かしていく。参考;ヤングマン

④股関節の柔軟性;ハムストリングスを伸ばす。片方の足を前に伸ばし、体を前に傾けて吐きながら上半身を倒す、つま先をしっかり上げる、吐きながら足の後ろを伸ばす。大腿四頭筋と腸腰筋を伸ばす。

股関節の付け根を伸ばす。左右行う。

本題

腹式呼吸時、声をはーと出しながら呼気でハンカチをつまみ上げるように。おなかを膨らませつつお尻も膨らませる。

尾骨に指をあてると骨盤底筋が少し上がるのが分かる。ほんの少しだけ上がる。足に力を入れて行ってよい。ウエストの内側を軽く触れるときゅっと閉まる感覚がある。はーと声をだして吐くと筒状は閉まる、骨盤底筋群が閉まる。10秒間10セットできれば良い。これが出来る方は少ない。3秒でも良い。

立位、座位その姿勢でも出来るようにしましょう。

身長が縮んだら要注意です。

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