医療法人社団ブロッサム 苗穂レディスクリニック

プリンシパル研究所

第27回 難民問題を通して、医療と人間の尊厳を学ぶ

  2023年8月10日    人生100年

2023年8月10日

本日は北海道パレスチナ医療奉仕団の代表で整形外科医の猫塚義夫先生のお話を聞きました。


2010年に立ち上げ、今年10月23日からエスサレムとガザ地区訪問予定。
世界の紛争地はたくさんある。中東パレスチナ、ヨルダン川の西南。本日は清末氏も参加。

亡くなった中村先生とは2009年から親交がある。思い立ったらすぐやれと言う中村先生が切り開いた地に行った。道で倒れていたら手を差し伸べるでしょう。一隅を照らすという仏教の言葉があり信頼関係が出来る。裏切りもあるが出来ることをやるのが中村先生の教え。1960年から外国の侵襲を受けている。

中村先生は砂漠にガンベリ川から水を引いた。この10年で作物が取れるようになった。それまではケシ栽培で麻薬を作っていた。静岡べシャード先生から誘われた。

アフガニスタンには整形外科医がいない。開発途上国には糖尿病が多い。足が壊死している人もいた。男女は全く別の部屋で診察する。ペルシャ語通訳で診療する。

2011年2月は15回目の訪問。イスラエルは三重県の広さ。ガザ地区は封鎖されて現地の人は出られない。広さは40km、エルサレムは3つの宗教の発祥の聖地。ガザは人口200万人天井のない世界最大の監獄と言われる。燃料不足でガソリンが無い。ガザ地区に海水を入れられた。発電機を使用。冷蔵庫が使えない。汚水処理が出来なくガザの川に流す。そこの魚を食べ水浴びもする。電気がないので馬を使う。60年前の日本のよう。とにかく物資が不足している。

若い人が多いが仕事がなく希望が持てず焼身自殺する。麻薬や女性の身売り。男性の会議に女性が参加できない。

イスラエル兵は足を狙うので命は助かる。よりダメージの高いバタフライバレット使うので整形外科だけでなく血管外科医も必要。兵士よりも子ども含む住民の被害が大きい。

17歳から13年間投獄された青年。様々な虐待で精神的に破壊されたら解放する。誰に会ってもニコニコして挨拶する。

家を破壊される。彼らは水は命。日陰で50度以上ある。中村先生の行動を思い浮かべた。日赤のシンボルマークは侵襲の意味があり使えない。ベドウィン人は国連難民認定されない。子どもたちが石投げる。10年刑罰がある。男児児童の気持ちが荒れている。女児は非常に優秀。日本のアニメで日本語勉強。いつ死ぬかわからないから家族でも別の部屋で寝る。

2015年から絵画、手が鳩に見えるのを使っている。札幌南高校のメッセージをガザ地区に持っていった。

一番大事なのはこういう事が起きていることを知ってほしい。

決してあきらめない。

富士めがね金井会長さんが子ども用1600個の眼鏡を寄付。

中村先生の本、天、共にあり。信頼はすぐに構築できないが誠実にひとつひとつ積み上げる。9/2リメンバー中村哲イベントがある。

光村図書の教科書国語4にランドセルは海を越えて、著者の内堀たけしさんがクラレ協力のもと30万個のランドセルを送った。

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