医療法人社団ブロッサム 苗穂レディスクリニック

プリンシパル研究所

第6回 HPV9価ワクチン

  2021年3月8日    人生100年

プリンラボ
令和3年3月8日
HPV9価ワクチンについて

日本では年間1万人の方が子宮頸がんを発症しています。亡くなる方は年間2900人と報告されています。子宮頸がんは遺伝ではなく、ヒトパピローマウィルスHPVの持続感染が発症リスクです。がんにウィルスが関係している事に驚く方は多いでしょう。
このウィルスは一生の間に80%の方が感染すると言われているごくごくありふれたウィルスです。決して珍しいものではありません。ウィルスは200以上のファミリーがあります。
子宮頸がんとの関連性から低リスク型のHPVと高リスク型のHPVに分類されます。
今回紹介するワクチンは従前使用していた4価ワクチン、ガーダシルにさらに5つのHPV型が加わっていて、より幅広くHPV型に対する疾患予防が可能です。
残念ながらこれまで日本ではHPVワクチンの接種率は極端に低いのが実態です。2020年は新型コロナウィルスの蔓延でウィルス予防の考えが広まり接種率は上昇しています。
9歳から接種可能なワクチンです。
現在は公費による補助等はありません。
また接種時の副反応として血管迷走神経反射により失神等を起こすことも考えられますので接種後30分ほど経過観察し、兆候が見られた場合は足を高くして血流を脳に戻してあげるなど適切に対応しましょう。

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