医療法人社団ブロッサム 苗穂レディスクリニック

プリンシパル研究所

第11回 声のアンチエイジング

  2021年11月8日    人生100年

2021年11月8日プリンラボ

声のアンチエイジング 講師 萬崎由美子氏

  • 練習で声は若返る!

最近はコロナ禍でマスク生活が長くつづいていますが声が聞こえにくいのはマスクのせいだけではありません。舌の筋肉と顔の筋肉はつながっていて顔の筋肉が衰えているなら舌の筋肉も衰えます。自分の舌を思い通りに使えるようになったら確実に活舌は良くなります。プロのアナウンサーも出しにくい音は何度も訓練しています。練習することで声は若返ります。声は全身で出しましょう。姿勢が大切です。呼吸が大切です。

口は横では無く、縦に開ける事。頭蓋骨に声を響かせます。

  • 姿勢が大切

椅子の座り方にも工夫しましょう。座面の半分より前に座り足の裏が床についていますか。足の5本指、特に母指球,小趾球、踵でしっかりと踏んで下さい。

お尻の下に両手の指を入れてみましょう。座骨に触れますね。反り返ると座骨には触れなくなります。前かがみでも座骨に触れなくなります。

座る時には、座骨の上に身体がストンと乗るようにします。舌はどこにありますか。舌が上顎についていることが大切です。舌で上顎を持ち上げると身体に変化が起きます。背筋が伸びている感じではないですか。

舌はどこにありますか。舌は本来、口を閉じている時は、上顎にペタッとついています。両脚で床を踏む力と同じくらいの力で、下を上顎につけて上向きに持ち上げてみてください。鳩尾のあたりがすっと伸びて、背筋も伸びる感じがしませんか?

  • 呼吸が大切

呼は吐く事、吸は吸う事。呼吸は、吐くことが先で、吐くことのほうが大切です。

まず、ふうっと息を吐きます。次に肩甲骨を寄せるようにしてと肋骨を開き、息を3つ数えて吸います。次に、息を止めて3つ数えます。

そして、上下の中切歯(前歯)の間から、ス〜っと、できるだけ細く長くゆっくりと吐きます。吐ききると自然に肺に空気が入ってくることを感じてください。

この呼吸をゆっくりと5分以上行うと瞑想状態に近くなります。深い呼吸をすることで肚が据わります。深い呼吸が良い声を作る基本なのです。

息を吸う時は、鼻から吸いましょう。舌を上顎に付けた状態にすれば、口呼吸になりません。口呼吸は声が嗄れる原因になりますので、絶対に口で息を吸わないようにしましょう。

舌の筋トレは活舌改善に効果があります。
唇をすぼめて舌を前に出したり、舌を後ろに引いたりというのを繰り返してみましょう。唇を前に突き出すと上手く舌を後ろに引くことができます。

喉を触ると甲状軟骨(喉仏)が上下するのが分かります。舌の筋トレをすると、餅でのどを詰まらせることは無くなります。

  • 女性の声変わり

更年期となり50歳過ぎると女性の声変わりが始まっています。母音を美しく発声すれば良い声に変化します。話は相手に伝わる事が大切。怖い声で叱ると怖い印象しか残りません。内容が入ってこないのです。

軟らかな美しい声で話すと相手に伝わります。

皆さんも声の訓練を継続して災害時も助けを呼べる声を作りましょう。


★★★受講者からの感想★★★

遅くなりましたが、先日は「声のアンチエイジング」講座をありがとうございました。

年齢を重ねると声が変化する事のは仕方がないと思っていましたので、

声帯のケアが出来ることは驚きでした!

為になる講座をありがとうございました!

★★★講師萬崎氏から★★★

受講生からのご感想に、声帯のケアとありましたが、残念ながら、声帯そのものは鍛えることはできません。舌や顔、頸の筋トレ、全身の筋トレやストレッチで、声の老化を防ぎます。

膝関節や靭帯は鍛えられないので、大腿四頭筋などの筋トレをすることで、膝の痛みが出ないようにするのと似ていますね。

対面の講座が出来るようになるといいですね。

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